鏖魔ディアブロスVSアキラ
実は鏖魔ディアブロスの【鏖】という字を、鏖魔が発表された時から【塵】という字に見間違えていて【じんまディアブロス】と呼んでいたのですが、つい最近、藻蟹さんに教えてもらってようやくその恥ずかしい間違いを知った、アキラです。
さてさて、鏖魔ディアブロスとの決闘の記事を書いていきますかね。
鏖魔の攻撃モーションや肉質、予備動作などをしかばねの山を築きながら1つ1つ解析していった筆者であるが、ほんの僅かな判断ミスや攻撃しておきたい欲に負けたりすると即クエスト失敗になってしまい、返り討ちに遭うこと10回以上。
雑な操作、立ち回りが少しでも出ると鏖魔の狂暴な攻撃に為す術も無く葬られてしまう。筆者はここから、更に自分の立ち回りの正確性の水準を上げ、あらゆる事態に冷静に対処できる明鏡止水の精神を練ることに重きを置いた。落ち着いて的確に立ち回れば、避けられない攻撃ではないのだ。
だが、いつもいつも斬り続けるうちに、気持ちのいい流れに乗ってきて、そこを鏖魔に手痛く叩き潰される。安定して狂暴走状態にまでは追い詰められるようにはなったのだが、そこからが長い。水蒸気突進や地中からの水蒸気爆発の回避方法も修め、確定で鏖魔に隙ができる攻め込み時も理解した。
だが、それでも脚を引きずるまでには鏖魔を追い詰めることができなかった。やがては回復薬が尽き、削り負けたりもした。ド根性でなんとか生き残るも、後ろからいきなり「ヲヲヲヲヲヲンッ!!!」と、砂漠の熱血漢ことアプケロスにド突かれてクエスト失敗になったこともある。
はたまた、調子よく狂暴走状態の鏖魔に肉薄していた時に、角にオーラを纏った凶悪な1回転半攻撃、マサクゥルハリケーンで瞬時に戦局をひっくり返されたりもした。というか、それだけでクエスト失敗。
なんだ?
筆者にはなにが足りない?
次第にそう思うようになった。今、自分が執っている戦術、立ち回りに何が足りないのか。筆者は今一度、考え直すことにした。オンラインへと入る。いつも通りにフレンドさんたちと狩りをする。その時に、筆者は自分で言った。
回避と技の繋ぎの
練習したいんだよね。
自分の言葉に、電流が走った。
筆者は双剣を使うとき、誰よりも素早く、誰よりも長く攻撃し続けることを意識している。それに必要なのはモンスターの攻撃が当たるギリギリまで攻撃を続け、攻撃の合間に回避を挟み、さらに攻撃を続ける、という動き。
だがそれは、狂暴走状態の鏖魔にはあまりにも危険過ぎる行為だった。先にも書いたが、マサクゥルハリケーンなどの予備動作が比較的少ないのに一撃アウトの広範囲でダメージ判定の時間が長い攻撃が来たときに対処しきれないことが多かった。それに筆者はそもそも、いかに無駄を無くすかと言っているではないか!!!
狩技を変更するべきだ。
この結論に至った。
天翔空破断は段差が無いと発動できないし、リスクも比較的高い。そこに、SP狩技に設定した絶対回避を入れれば、どうだろう。凶悪な攻撃を絶対に回避し、なおかつその攻撃の後にできる隙を確実に攻める。これほどまでに攻防一体の技があるだろうか?
狩技を1つだけ変更した筆者は、再び鏖魔ディアブロスの前に立った。するとどうだろう。今までダメージを受けていたり、回避に精一杯で反撃もままならなかった鏖魔の攻撃を、余裕を持って避け、攻勢に転じることに成功した。
更にダメージを受けた後に絶対回避で確実安全な距離を取れる。さらにギルドスタイルのSP状態の恩恵であるアイテム使用の高速化で、すぐさま態勢を立て直すこともできた。これは大きい。
狂暴走状態になっても、この明鏡止水の精神を保ち続け、全神経を鏖魔の一挙手一投足、音にまで注ぐ。ここまで来ると、情も心の流動も要らぬ。ただただ、冷えた眼光で攻撃を見切り、冷徹な刃を突き立てるだけだ。
筆者は一切、勢いや心情の昂りに任せて双剣を振るわなかった。この悪魔を追い詰める。ただそれだけを見据え、立ち回った。
いつもなら「ヲヲンどりゃあおらぁぁぁぁッ!!! くたばれこんちきちんーー!」
などと意味不明な奇声を発しているところだ。
狂ったように走り回り、万象一切を塵と化す鏖魔の攻撃。耳をつんざく咆哮。砂嵐。刃が風を断つ音。地響き。
大地に突き刺さる、
鏖魔の凄惨な角。
ついに鏖魔が
脚を引きずった!!!
一瞬、緊張の糸が切れて興奮状態に陥る筆者。
だがしかし待て待て。
かの有名なナポレオン・ボナパルトも言っている。「一番危険なのは、勝利の瞬間である。」と。この言葉から読み取れるのは、心の緊張が途切れた瞬間が一番足元をすくわれやすい。だろう。これはまさに、今の筆者に当てはまる…。
ていうか、筆者はこんな時にまで何を考えているのだろうか。こんなの小学生の時に読んだナポレオンの偉人録に書いてあったことだ。しかしまぁ、そうやって積み重ねてきたものが、今でもこうして教訓として我が身のうちにあるのは喜ばしいことである。
話が逸れた。
筆者はまだ勝利すらしていない。ここはまた精神を明鏡止水に戻し、後を追わなければ。
鏖魔はマップの下の大きな砂漠に去って行った。エリアに入り、すぐに罠を仕掛ける筆者。が、仕掛けた途端に鏖魔は脚を引きずりエリア移動を敢行したではないかッ!!!
このエリアでの戦闘時間
わずか20秒!
本気でこめかみに青筋を浮かべながら、筆者はStefanさんよろしく「男は黙って罠破壊ッ!!!」
支給されていたシビレ罠を浪費する。だかもう、次は鏖魔が休眠を取るエリアだ。もうこれ以上は逃げられない。筆者は鏖魔が地中から飛び出るのと同時に最後のシビレ罠を仕掛ける。
あとは鏖魔が引っかかって、麻酔玉をポポンと2つぶつければ完全勝利だ!
ジュワッ!!!!!
水蒸気突進だ!!!
だが、筆者と鏖魔の間にはシビレ罠がある。少し後ろに下がって、当たらない位置取りをすれば、それで事は済む。
エリア移動!!!!!
NOW LOADING!
うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!
やっちまっただぁぁ!!!
なんと退がった先がエリア移動判定!
これ、鏖魔は確実に引っかかってる!
最後のシビレ罠だったし、急いで戻って捕獲しなきゃ!!!!!
ここに来て明鏡止水はどこへやら。筆者は完全に取り乱してエリアに戻る。するとやはり目の前で鏖魔がシビレ罠に引っかかっていた!
筆者は狩猟の神に祈った!
頼むッ!!!
この2つの麻酔玉だけ
当てさせてくれッ!!!
鳴り響く、ファンファーレ
ついに、達成した!!!
連敗すること13回。
ついに筆者は鏖魔G2をクリアした!
この写真を撮る時、筆者の両手は恥ずかしいくらいに震えていた。まったく、どれだけ神経をすり減らしているのだろう。
なにはともあれ。
特殊許可鏖魔G2
ギルド双剣 ソロ 達成!!!